リバースモーゲージとリースバック

不動産を活用して生活資金を確保する方法として、近年「リースバック」と「リバースモーゲージ」という2つの方法が注目されています。
「どういう違いがあるの？」「どちらの方法が自分には向いているの？」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、八王子市を中心に西多摩エリアで不動産の活用をご検討中の方に向けて、リースバックとリバースモーゲージそれぞれの仕組みやメリット、2つの方法がどのような方に向いているのかをご紹介します。

リースバックとリバースモーゲージの仕組みの違い

近年注目度が高まっている「リースバック」と「リバースモーゲージ」ですが、それぞれの仕組みにはどのような違いがあるのでしょうか。
リースバックとは
リースバックとは、現在お住まいの自宅を売却した後も、引き続き同じお住まいに住み続けることができる仕組みのことです。
リースバックの仕組みは、以下の流れでおこなわれます。
自宅を売却し、売却代金を受け取る
売却した物件について賃貸借契約を締結する
買主（貸主）に対して毎月家賃を支払い、自宅にそのまま住み続ける
リースバックの仕組みを利用すれば、自宅の売却によりまとまった生活資金を確保できるとともに、その後は家賃を支払うことで自宅にそのまま住み続けることができます。
仕組みとしては、不動産の「売買」と「賃貸」を組み合わせたシンプルなものです。
リバースモーゲージとは
リバースモーゲージとは、現在お住まいの自宅を担保にして、金融機関からお金を借り入れる仕組みのことです。
リバースモーゲージの仕組みは、以下の流れでおこなわれます。
不動産を担保にして、金融機関からお金を借り入れる
毎月利息分のみを返済する
契約期間終了時または死亡時に、自宅を売却し一括返済する
リバースモーゲージでは、担保の資産価値に応じて金融機関が設定する「融資上限額」の範囲内でお金を借りることができます。
融資を受ける方法は、「契約時に融資上限額を一括で借り入れる」「毎月一定金額を借り入れる」「ご自身が必要なときに応じてお金を借り入れる」といったさまざまな方法を選択することが可能です。

リースバックとリバースモーゲージのメリット・デメリットの違い

こちらでは、リースバックとリバースモーゲージのメリット・デメリットをご紹介します。

リースバックのメリット①固定資産税の支払いが無くなる

リースバックを利用する場合、自宅を売却して生活資金を確保するため、自宅の所有権を買主に移転することとなります。
所有権を手放すため、不動産の所有者に対して課税される固定資産税の支払いがなくなりますので、税金の負担を軽減することが可能です。
また、不動産を所有している間は負担しなければいけない建物の修繕費の支払いも必要なくなります。

リースバックのメリット②利用できる幅が広い

リースバックには、利用できる幅が広いというメリットもあります。
リースバック物件を探している買主が見つかれば、売買契約を進めることができますので、高齢の方でもサービスの利用が可能です。
また、売却で得た資金の使い道にも制限がないため、生活資金として使うことはもちろん、ご家族の学費や事業の資金としても資金を使うことができます。

リースバックのデメリット①毎月の支払いが多くなる

リースバックを利用して自宅の売却後もそのまま住み続けるためには、賃貸借契約を締結し、家賃を支払う必要があります。
周辺の賃貸相場によっては、賃料が高額になるケースも少なくないため、自宅を所有しているときよりも毎月の支払いが多くなってしまう可能性があるでしょう。
リースバックを利用する際は、売却後の家賃がいくらになるのかについても確認し、支払い続けることができるのかを慎重に判断しなければいけません。

リースバックのデメリット②所有権が移転してしまう

リースバックでは所有権が買主に移転するため、買主が転売したり相続が発生したりすることで、所有者が別の方に変わってしまうケースがあります。
締結している賃貸借契約は新しい買主に引き継がれますが、家賃の引き上げや立ち退きを請求されてしまう可能性もある点はデメリットといえるでしょう。

リバースモーゲージのメリット①毎月の支払い額が少ない

リバースモーゲージは、月々の支払いは利息分のみのため、毎月の支払い額が少ないというのがメリットの1つです。
毎月の支払い額は数万円程度で収まることが多いため、返済のために自己資金を削らなければいけないといったリスクも低いといえるでしょう。

リバースモーゲージのメリット②所有権を手放さなくて良い

リバースモーゲージは、自宅を担保にして金融機関から借り入れする仕組みです。
自宅を売却する仕組みではないため、所有権を手放すことなく生活資金を確保することが可能です。
所有している不動産を売却できないなどの理由があれば、売却せずに資金を得られるため、大きなメリットといえるでしょう。

リバースモーゲージのデメリット①条件が厳しい

リバースモーゲージでは、金融機関から融資を受けてまとまった資金を得ることとなります。
そのため、融資を受けられる金額は、金融機関が認めた融資上限額に限られてしまい、資金の使い道も金融機関が認めた内容に限定されるなど利用条件が厳しくなるでしょう。
また、利用できる年齢が50歳以上に設定されていたり、将来相続人となりうる関係者全員からの同意が必要だったりするなど、金融機関によって融資の条件が異なりますので、事前の確認が必要です。

リースバックとリバースモーゲージはどちらが向いている？

仕組みやメリット・デメリットが分かったところで、「どちらの方法が向いているのだろうか」とお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
最後に、どちらの方法がご自身に向いているのか確認しましょう。
リースバックに向いている①売却代金を生活以外にも使いたい
自宅を売却した資金を事業や投資、ご家族のために使いたいとお考えであれば、リースバックが向いているといえるでしょう。
リースバックでの不動産売却で得た代金については、使い道の制限がありません。
そのため、事業資金として利用することはもちろん、ご家族への援助として利用することも可能です。
リバースモーゲージで得た資金は、金融機関からの「融資」となるため、使い道が限られてしまいます。
リースバックに向いている②自宅の維持管理から自由になりたい
自宅を所有していると、固定資産税や建物の維持費など何かと手間や費用がかかってしまいます。
建物の修繕をするたびに業者を手配したり、自分で修繕したりと負担がかかりますので、自宅の維持管理から自由になりたい方にとっても、リースバックはおすすめの方法です。
リバースモーゲージに向いている

①所有権を変更したくない

リースバックの場合、自宅の所有権を移転する必要がありますが、リバースモーゲージの場合は、所有権を移転せずにまとまった資金を得ることができます。
長年お住まいになった自宅には、たくさんの思い出が残っているかと思いますので、「売却したくない」とお考えであれば、リバースモーゲージが向いているといえるでしょう。
リバースモーゲージに向いている

②毎月一定額の資金が欲しい

リバースモーゲージを利用して融資を受ける際は、毎月一定額の資金を借り入れることが可能です。
「年金などにあと数万円プラスして生活資金を確保したい」とお考えであれば、リバースモーゲージが向いているといえるでしょう。
月々数万円程度であれば無理のない融資を受けることができ、毎月の返済は利息のみのため、負担が大きくなるリスクも大きくありません。

まとめ

リースバックとリバースモーゲージには、それぞれの仕組みやメリット・デメリットがあります。
違いを理解したうえで、ご自身に向いている方法を選ぶようにしましょう。
センチュリー21住宅工営販売では、八王子市を中心に西多摩エリアでの不動産売却に関するご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。